こんにちは、ペペ(@pepe2blog )です。
世の中の認知度が低いけれど、素晴らしい映画って多いですよね。
そんな隠れた超名作、
ワンダー 君は太陽
についての感想・考察・解説をしていきます。
この映画のネタバレなし見どころは以下の通り。
この映画の見どころ(ネタバレなし)
- 病気による外見に悩む、少年のドラマ
- 誰に感情移入しても泣ける映画
- 登場人物が持つ二面性とは?
本作の評価は・・(☆1~10の10段階評価)
正直、ここ数年で一番泣きました。
外見で差別される10歳の少年、守りたい気持ちと息子の成長の間で揺れる母親、そんな家庭で寂しさをこらえて過ごす姉、周囲の沢山の人格者たち。
障害とか、外見の問題をテーマにした映画って、どうしても泣かせにかかってくる感じが鼻につくときがあるんですよね。
けど、ワンダーの登場人物は、みんな魅力的で、欠点があって、共感できるからこそ、嫌な感じなく泣ける映画なんです。
感動する家族のストーリーを観たい!
という方には、間違いなくおすすめできる映画です。
さて、こっからガンガンネタバレ感想言っていくわけですが・・
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関連記事 【Amazonプライムビデオ】メリット・デメリットを解説!初心者おすすめVOD【コスパ最強】
それでは、本作の概要・あらすじ・感想を書いていきます。
以降は、本作に関するネタバレを含みます。未鑑賞の方は十分ご承知おきください。
「ワンダー 君は太陽」ネタバレの前に基本情報
日本公開日 | 2018年6月15日 |
原題 | Wonder |
上映時間 | 113分 |
日本配給 | キノフィルムズ |
原作 | “Wonder” R.J.パラシオ |
評価 | Rotten Tomato Tomatometer: 85% Audience Score: 88% Filmarks Score:☆4.3 |
アメリカの映画評価サイトRotten Tomatoでは高評価。
日本の映画評価アプリFilmarksでは驚きの4.3という超高評価をたたき出してます。4.3っていったら「LEON」や「ショーシャンクの空に」と同じスコアです。(2020年5月時点)
公開当初の予想の3倍の興行収入をたたき出したというのもうなずけます。
「ワンダー 君は太陽」ネタバレありのあらすじ
引用)You Tube 「キノフィルムズ」 より
あらすじ
オーガストこと”オギー”はふつうの10歳の男の子。ただし、“顔”以外は…。 生まれつき人と違う顔をもつ少年・オギ―(ジェイコブ・トレンブレイ)は、幼い頃からずっと母イザベル(ジュリア・ロバーツ)と自宅学習をしてきたが、小学校5年生になるときに初めて学校へ通うことになる。クラスメイトと仲良くなりたいというオギーの思いとは裏腹に、その外見からじろじろ見られたり避けられたりするが、彼の行動によって同級生たちが徐々に変わっていく…。
病気による養子により、学校でもなじめずに悩む少年オギー。ストーリーは目新しくはないんですが、
この映画の素敵なところは、いろいろな人物の目線が描かれているところ。
オギーだけじゃなく、親友、姉、その友人の視点から話が進みます。
障害があるオギーが悩んで終わりじゃなくて、みんながそれぞれ悩みを抱えていて、そのすべてがオギーを中心に(太陽のように)回っているんです。
「ワンダー 君は太陽」キャスト
ワンダー 君は太陽のキャストを紹介していきます。
子役が多いですが、かなり力の入ったキャスティングです。
オギー(オーガスト)・プルマン (ジェイコブ・トレンブレイ)
本作の主人公。
初登場シーンさすがにちょっとびっくりします。まあ、ジャックウィルも言っていたけど、顔はすぐに慣れます。
というか、可愛さにどんどん引き込まれる。
沼ガメみたいにご飯を食べるのが悩み。
イザベル・プルマン (ジュリア・ロバーツ)
オギーの一番の理解者。
絵もかいて、論文も書いて、子育てもする鉄人です。
オギーを自立させたい気持ちもある反面、どうしても心配で過保護になっちゃうというバランスが絶妙なんですよね。
微妙なイライラや、夫のネートとのやりとりはさすがジュリア・ロバーツ。
演劇観るときに夫の眼鏡取り上げるジャイアン的な一面も。
ネート・プルマン (オーウェン・ウィルソン)
オギーのパパ。僕がこの映画で一番好きなキャラクターです。
妻を立て、子供を愛し、ユーモアのセンスもある完璧人間。
なのにちょっと抜けてて、奥さんに弱いという、オーウェン・ウィルソンのちょっと頼りない感じがばっちりはまっていて最高でした。
まじで将来はこんな父親になりたい。なりたい理想の父親像ですね。
ヴィア(オリヴィア)・プルマン (イザベラ・ヴィドヴィッチ)
本作のもう一人の主人公と言っても過言ではないでしょう。
青春映画一本分くらいの悩みがあるのに、オギーの悩みがでかすぎて言い出せない損な役回り。
めちゃくちゃかわいい。
詳しくはこちらで解説しています。可愛いイザベラの写真観たい人はどうぞ。
関連記事 【ワンダー 君は太陽】姉ヴィア役のイザベラ・ヴィドヴィッチの魅力に迫る!
ジャック・ウィル (ノア・ジュープ)
10歳とは思えない端正な顔立ちの、オギーの親友。
いい子なんですが、クラスメイトの前では心にもないことを言ってしまうなど、子供ならではの弱さがリアルでした。
演じるノア・ジュープは、最近話題作に出演が増えてきた子役です。
「フォードvsフェラーリ」や「クワイエットプレイス」などで息子役として出演しているんですが、ネクストブレイクの気配がバンバン出ています。
関連記事 【ワンダー 君は太陽】ジャックウィル役のノア・ジュプはブレイク確実!
ミランダ (ダニエル・ローズ)
ヴィアの親友。
絵にかいたような高校デビューを果たしたピンクメッシュガール。
サマーキャンプでグレるって、アメリカのあるあるなんですかね・・。
宇宙服のヘルメットをオギーに送ったりと、根はとってもいい子です。
関連記事 【ワンダー君は太陽】ミランダ役のダニエル・ローズ・ラッセルが気になる【ブレイク間違いなし】
トゥシュマン先生 (マンディ・パティンキン)
通称オケツ校長。
最高の格言を何個も言うから、どれをブログに書いたらいいかわからなくなる。
「ワンダー 君は太陽」に登場する素敵な格言・名言はこちら。
関連記事 ワンダー 君は太陽【名言10選】明日使えて心に刺さる
「ワンダー 君は太陽」ネタバレ感想
それでは、ネタバレありで「ワンダー 君は太陽」の感想・解説・考察していきます。
「ワンダー 君は太陽」は実話?
結論から言うと、実話ではありません。
しかし、事実に基づいている部分もいくつかあります。
詳しくは、下記の記事で詳しく解説しています。
関連記事 【ワンダー 君は太陽】どこまで実話なの?オギーの病気は実在する?【徹底解説】
オギーはなぜ、ジャックとヴィアを許したのか
観ていて感じた違和感
そう。この映画ではオギーの心の支えである親友や姉からの心無い言動に、オギーが大きく傷つけられるのですが、理由なく仲直りしているんです。
ジャックウィルが言った悪口
ジャックウィルはハロウィンの日、友人に「オギーとは校長に頼まれているから仲良くしている。自分があの顔なら自殺している」と語っているところをオギーに目撃され、一時疎遠に。
マインクラフトの中でオギーを許しますが、
オギーの勘違いだったとか、心からの言葉ではなかったとかではなく、根本的な解決はされていないんですよね。
ヴィアの本音
同じくヴィアも、演劇発表会にオギーを呼びたくなかったことをオギーに悟られてしまいます。
このシーンでも、愛犬デイジーの死によってうやむやになり、ヴィアの「お芝居を観にきてね」の一言で解決。
あんなに優しいヴィアも、心の中ではオギーを人に合わせたくなかったの?と少しショックでした・・。
キーワードは「二面性」
では、なぜ彼らはオギーにひどいことを言い、オギーはそれを許すことができたのか。
その答えは、オケツ校長でおなじみのトゥシュマン先生の名言にありました。
これは、オギーを侮辱されたジャックウィルが、ジュリアンを殴った時に、トゥシュマン先生がジャックウィルに送った手紙での言葉です。
ここでの「二面性」とは、ジュリアンを殴ったことと、親友オギーを守ったことを指します。
つまり、暴力はいけないことだけど、その裏にあるジャックウィルの優しさを知っているから、許しますよ、という話。
しかし、僕はこの映画のキーワードこそ、「二面性」だと思うんです。
オギーと親友のジャックウィルも、
友人の前でノリでオギーの悪口を言ってしまったジャックウィルも、
同じジャックウィルの中にある、二つの面として描かれていると思います。
よくある感動映画では
「この人はいい人。途中で何か悪いことをしても、それにはちゃんとした理由がある」
というキャラクターが多いです。
しかしこの映画の登場人物は、良い人の中にも、不確かな悪意や流されやすさ、幼稚さといった弱さがたくさんあります。
ヴィアについてもそうです。
彼女はオギーが大好き。これは間違いありません。
しかし、両親はオギーにかかりきりで、自分を見てくれないのが嫌だと感じているし、
学校にオギーが来ることに抵抗も感じてしまいます。
これについても、明確な理由はなく、ただそういう気持ちを抱いてしまっただけ。
こういう、人間誰もが持っている弱さや汚さを、ちょうどよく見せているからこそ、この映画の登場人物は、人間臭くて魅力的なんでしょう。
オギーはなんで許した?
ここなんですよね、一番泣けるのは!
上述したように、人には二面性があり、どんなに好きな相手や家族にも、時として悪意を向けてしますことがあります。
しかし、こんなことを偉そうに書けるのは、僕が30年近く生きてきたからであって、10歳の少年には普通は理解できないことだと思います。
けど、オギーは理解したんです。
人には二面性があって、どんな人間も、少なからずそうした気持ちを持つことを。
10歳にしてこのつらい現実を受け入れざるを得ないオギーの境遇を思うと、涙が止まりませんでした。
とにかく、オギーは彼らの二面性を理解し、受け入れたことで、許すことができたのだと思います。
父ネートが、母イザベルに渡したプレゼントは何?
最後の受賞式が終わり、感動のフィナーレ!
エンドロールが流れて余韻にひたる僕・・・・
ええ。エンドロールどころではなくなりましたよ。
ネートがイザベルに渡したプレゼントについては、【ワンダー 君は太陽】妻イザベルへのプレゼントは〇〇だったで解説しています。
邦題の「君は太陽」って?
日本の悪しき風習である邦題の大幅改変。
特にドラマ系は、雰囲気重視の長めのダサい邦題が付きやすいです。
今回も原題は「Wonder」ですが、邦題として「君は太陽」が追加されています。
まあ、ダサいはダサいんですけど、
「オギーは太陽であり、家族はオギーの周りをまわる惑星」
という話があったり、最終的に周囲を巻き込んで、ヘンリー・ビーチャー賞を受賞したことからも、いい邦題ですね!
原作はあるの?
この映画の原作となったのは、世界累計1,500万部以上の売り上げを記録したR.J.パラシオの「ワンダー」です。
大筋はおなじですが映画では描かれなかったより詳しい話や、それぞれの登場人物の詳しい心理描写を知ることが出きるので「ワンダー 君は太陽」を読んで感動した方には、絶対に読んで欲しい作品です。
本のデザインも素敵で、気に入ってます。
関連記事 【ワンダー 君は太陽】原作本を読むべき3つの理由【1500万部売れてる】
「ワンダー 君は太陽」ネタバレ感想まとめ
ジャックウィルとヴィアとオギーの喧嘩の話で少し暗いテイストになりましたが
トータルで見るととても明るく、人格者たちの支えによって大きくオギーが成長していく最高の映画です。
弱い部分を見せながらも、支え合って成長していく登場人物。
二度目、三度目に観ると、
ここではヴィアはこう感じているのかも?
ネートのこの表情ってこういう意味?
と、また違った見え方があって面白いですよ。
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