こんにちは、ペペ(@pepe2blog )です。
病気によって人とは違う見た目を持ったオギーの物語
ワンダー 君は太陽
2017年に公開されてから瞬く間に大ヒットとなった映画で、この映画を観て涙した方も多いんじゃないでしょうか。
かくいう僕も、何度見ても号泣してしまいます。
しかし、あまりにも素敵な映画なので、ここで気になることが・・
そう。この映画が実話なのか気になっている方も多いかと思います。
結論から言うと
完全な実話ではありません
しかし、こうした病気が存在するとは事実ですし、原作者であるR.J.パラシオは、とある実体験からこの物語を着想したと語っています。
この記事では、そうした事実について解説していきます。
この記事の内容
- 簡単なあらすじ
- 「ワンダー 君は太陽」は実話?
- オギーはどんな病気なの?
- 「ワンダー 君は太陽」誕生秘話
ここから先は、「ワンダー 君は太陽」のネタバレもあるので、もし観ていない人は読まないでくださいね!
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「ワンダー 君は太陽」あらすじ
日本公開日 | 2018年6月15日 |
原題 | Wonder |
上映時間 | 113分 |
日本配給 | キノフィルムズ |
原作 | “Wonder” R.J.パラシオ |
評価 | Rotten Tomato Tomatometer: 85% Audience Score: 88% Filmarks Score:☆4.3 |
「ワンダー 君は太陽」あらすじ
生まれつき顔立ちが人と違う少年オギー(ジェイコブ・トレンブレイ)は、幼いころから自宅で母のイザベル(ジュリア・ロバーツ)と勉強してきた。10歳になり学校に通い始めた彼は同級生と仲良くしたいと願うが、じろじろ眺められたり避けられたりする。しかし彼の行動が、周囲の態度を少しずつ変えていき……。
観ての通り、海外・国内ともに評価はかなり高いです。
Filmarks4.3といったら、名作中の名作のスコアですね。人気の高さが伺えます。
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「ワンダー 君は太陽」実話なの?
「ワンダー 君は太陽」のストーリーは、実話ではありません。
原作者であるR.J.パラシオも、「基となる人物や出来事はないわ」とインタビューにて語っています。
ストーリーや登場人物こそ実話ではありませんが、「ワンダー 君は太陽」には、2つの実話が隠されています。
①原作者の実体験をもとに描かれている
※写真右がR.J.パラシオ
1つめは、「ワンダー 君は太陽」は、原作者であるR.J.パラシオの実体験をきっかけに書かれているということです。
パラシオは息子と一緒に出掛けたアイスクリーム屋さんで、オギー同様に骨格が普通じゃない少女に出会い、幼かった3歳の息子は泣いてしまったのです。
慌てたパラシオは、その少女を傷つけてはいけないと、息子の乗ったベビーカーを遠ざけました。
その時のことを彼女は、
「顔に重度の障害を持つ子を見かけたのがきっかけで、対応に困られる側はどんな気持ちだろうと考えたの」
と語っています。
突然のことで、相手がどんな気持ちになるのかを考えられなかったことを後悔したんでしょう。
「探究としてだったのか、いい対応ができなかった償いのつもりだったのか……自分でもよくわからないけど、その日の夜に書き始めた」
そして、その体験とその時の感情を本につづったのが「ワンダー 君は太陽」です。
具体的なモデルやストーリーがあるわけではないですが、原作者パラシオの実体験をもとに着想を得た作品なんです。
「ワンダー 君は太陽」のなかで、トゥシュマン校長先生の「我々の見る目を変えなくては」という名言があります。
オギーは見た目を変えることができないのだから、周囲が見る目を変えるべきだという言葉なんですが、これこそ原作者の経験が反映されたセリフですね。
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ちなみに映画でも、このアイスクリーム屋の話は登場します。
ジャックウィルの母親が、オギーの学校案内をジャックウィルに頼む際
「あの子のためよ」
「アイスクリーム屋にいた。」
「見た途端、小さい子が叫んでいたわ」
「中等部だとどうなる?」
と諭しています。
原作と映画の違いなど、原作についてはこちらで解説しています。
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②実際に存在する病気について描かれている
もう1つの実話とは、オギーの病気は実際に存在する病気であるということです。
ただ、ハッピーエンドで終わった「ワンダー 君は太陽」とは異なり、この病気によって辛い思いをしている方も多いのが現実です。
詳しくは次に紹介していきます。
「ワンダー 君は太陽」オギーの病名は?
「ワンダー 君は太陽」で描かれているオギーの病名は「トリーチャー・コリンズ症候群」です。
トリーチャー・コリンズ症候群とは、頬骨、下顎の低形成、外耳奇形により、特異顔貌、呼吸障害、難聴を示す遺伝性疾患です。
トリーチャー・コリンズ症候群は、原因遺伝子のタイプによって常染色体優性遺伝または常染色体劣性遺伝と呼ばれる遺伝形式に基づいて病気が伝わる可能性があります。
ただし、遺伝子の突然変異が原因で発症するケースもあるため、両親に同じ病気の発症がない場合でも、病気を有するお子さんが産まれることがあります。
引用)「メディカルノート」より
映画でもヴィアが説明していましたが、遺伝性の疾患であり、1/10,000程で新生児に発症する病気です。
本作のオギーのように、外見で差別を受け、つらい思いをする方が多いようです。
僕もこの映画を観てから、同様の病気の方の記事を読みました。
オギーは最終的に、周囲に認められハッピーエンドでしたが、実際この病気を患った方の苦労は、計り知れないものがあります。
学校に通うことができなかったり、社会に出てからも不当な扱いを受けて十分に活動できなかったり・・
事実、こうした病気に関わる人からは、楽観的過ぎる映画の内容に批判もあるようですね。
こうしたテーマを扱った映画には、必ず賛否があるものです。
しかし、世間的には知らない人が多いであろうトリーチャー・コリンズ症候群という病気について知り、この病気に対して少しでも理解を深めるきっかけを与えてくれる「ワンダー 君は太陽」は素晴らしい映画だと思います。
「ワンダー 君は太陽」オギーの顔は特殊メイク?
「ワンダー 君は太陽」の中で、オギーが「普通じゃない」という彼の顔は、この映画の中でもとても重要な役割を持っています。
写真のように、ジェイコブ・トレンブレイに特殊メイクを施して撮影されました。
その顔の特殊メイクを手がけたのは、アリエン・タイテン。
と言う方も多いかもしれませんが、「パンズ・ラビリンス (2006)」や「マレフィセント (2014)」などの特殊メイクを手がけた特殊メイクアーティストです。
マレフィセントは、主演のアンジェリーナ・ジョリーが強いこだわりを持って臨んだ作品なので、その要求を満たすほどの腕前です。
そんな彼でも、オギーの特殊メイクは非常に難しいものだったようです。
しかも、まだ子供のジェイコブ・トレンブレイのメイクにかけられる時間は90分!通常の半分以下の時間で仕上げないといけません。
2年間のリサーチと、2か月の製作期間を経て、タイテンはオギーの特殊メイクを完成させました。
痛々しい傷でありながら、愛嬌もある絶妙な表情ですよね。
これが、実際に病気を抱える人や関係者によく映らないこともあるようですが、事実、このメイクのおかげで「ワンダー 君は太陽」は多くの人に感動を届けました。
「ワンダー 君は太陽」実話ではないけど、実在する話
「ワンダー 君は太陽」は、ストーリーこそ実話ではありませんが、原作者のパラシオが着想を得たエピソードや、実在する病気によって、とてもリアリティのある映画になっています。
実際に存在する病気だからこそ、この映画を観て少しでも「我々の見る目を変える」ことができればと思います。
今回は以上です。