こんにちは、ペペ(@pepe2blog )です。
子供の目線から第二次世界大戦のドイツ、ナチス、ヒトラーを描いた話題作
“ジョジョ・ラビット”
が、2020年5月20日から動画配信サービスで配信開始したので早速鑑賞しました。
上映時に話題になっていたものの、当時観たい映画多過ぎて後回しになっちゃってたんですよね・・。
映画の感想を一言で言うと
ほんとこの一言に尽きる。
いや、もちろん感想は色々あるんですよ?
スカヨハ演じるお母さんがコメディとシリアスのバランスが完璧すぎて泣けたとか、ヨーキーまんまるでコロコロしててかわいいとか、ジョジョ役のローマン・グリフィン・デイビス君ってジョジョラビットが映画初出演とか信じられないとか、監督のタイカ・ワイティティが(空想の)ヒトラーとして出演してるけどアホっぽいのに皮肉がきいてて最高だったとか・・・。
ですが、あえて言いましょう。
この映画はキャプテンKの映画であると。
ということで、この記事ではキャプテンKの素晴らしさについて解説・感想を書いていきたいと思います。
この記事の内容(ネタバレなし)
- ジョジョ・ラビットをサクッと解説
- キャプテンKとはどんな人?
- キャプテンKの俳優は誰?
第二次世界大戦とナチスに関する高尚で知的な考察を読みたい方は、僕よりはるかに詳しい方のブログをお読みください。
この記事は、キャプテンKマジでかっこよかったからもっと知りたい!という方に向けた記事です。
以降は、完全ネタバレありで解説していくので、ジョジョラビットを観てない方は絶対に読まないでください。
「ジョジョ・ラビット」を無料で観たい方は、ジョジョラビットを無料で視聴するたった一つの方法で紹介しています。
ジョジョ・ラビットを観終わって「キャプテンKかっこよ・・」って思った方は、読みにきてくれると嬉しいです。
「ジョジョ・ラビット」の基本情報
観たばっかりの人は読み飛ばしちゃってくださいね。
「ジョジョ・ラビット」基本情報
日本公開日 | 2020年1月17日 |
原題 | Jojo Rabbit |
上映時間 | 109分 |
監督 | タイカ・ワイティティ |
評価 | Rotten Tomatoes Tomatometer: 79% Audience Score: 94% Filmarks Score:☆4.2 |
映画記録アプリFilmarksの評価は4.2、Rotten Tomatoesも観客からの評価は94%と、世間の評価が非常に高い映画です。
第92回アカデミー賞にも6部門ノミネートしました。
タイカ・ワイティティ監督は「マイティ・ソー バトルロイヤル (2017)」の監督として、一躍有名になった監督です。
俳優としても多くの作品に出演していて、本作でもジョジョの頭の中の友達「アドルフ」として出演していました。
ちなみに実は、タイカ・ワイティティ監督の母親はユダヤ人なんです。
そんな監督が、あえてアドルフ役を演じたというのも皮肉がきいてますね。
「ジョジョ・ラビット」あらすじ
あらすじ
ジョジョ・ラビットの第2次世界大戦下のドイツ。10歳のジョジョ(ローマン・グリフィン・デイヴィス)は、青少年集団ヒトラーユーゲントに入団し、架空の友人であるアドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)に助けられながら一人前の兵士を目指していた。だがジョジョは訓練中にウサギを殺すことができず、教官に“ジョジョ・ラビット”というあだ名を付けられる。
引用)yahoo!映画より
映画の舞台は第二次世界大戦下のドイツ。
第二次世界大戦やナチスに関する映画と言えば「ライフ・イズ・ビューティフル (1997)」が有名ですね。
また、現在のドイツの戦争・ヒトラー独裁に対する危機意識の低さ、新たなヒトラーの誕生の可能性を、コメディタッチで風刺した「帰ってきたヒトラー (2015)」もかなり衝撃的な作品でした。
「ジョジョ・ラビット」は、そうした映画とは違って、第二次世界大戦中のドイツをどこまでも「子供からの目線」に絞って描いた作品です。
子供の目線なので、生活していても戦争の情報はほとんど入ってこないし、レジスタンス活動していた母親が死んでも(身長が足りないので)顔すら見ることができません。
そんなジョジョを、支えた超カッコいい大人こそが「キャプテンK」でした。
「ジョジョ・ラビット」キャプテンKとは?
ここからは「ジョジョ・ラビット」というより、キャプテンKについてひたすら書いていきますね。
この映画を観てキャプテンKの魅力にはまった皆さんに、キャプテンKがどんな人で、どんな考えで行動していたのかを解説してきます!
キャプテンKはドイツの軍人
- 本名:クレンツェンドルフ
- 等級:大尉
キャプテンKは、もともと戦場で戦っていた軍人ですが、「完全に避けられた敵の攻撃で片眼を失い」、映画の冒頭ではヒトラー・ユーゲント(ナチスの青少年組織)の教官として登場します。
この時点では、めっちゃ怖いし酒飲んでるし、よくいる鬼教官って感じですよね。めっちゃ銃撃つしコワかった笑
しかし、ジョジョが訓練中に爆発にてケガをしたことにより、監督不行き届きで事務職に移されたときにそのイメージは一変します。
母ロージーに股間を蹴られてタジタジのキャプテンK。
ジョジョのせいで閑職に追いやられたのに、特に責める様子もありません。
と感じた人は多いはず。まあ、実はそれだけが理由ではないんですが。
こんな冴えない軍人役として出演する彼ですが、キャプテンKの軍服には、二級鉄十字章、一級鉄十字章、戦傷章金賞、白兵戦章銀賞、そして戦車撃破章銀賞の勲章が・・。
かなりやり手の軍人だったんです。
キャプテンKは2度もジョジョを救った
最初こそドライでクレイジーなイメージだったキャプテンKですが、物語が進むにつれて、ジョジョやロージーに寄り添ったキャラクターとして描かれます。
そして、ジョジョは2度もキャプテンKに命を救われました。
いや~、ほんとどっちのシーンもかっこよかったですよね!
1度目は、ゲシュタポ(ナチスの秘密警察的な組織)が、ベッツラー家に家宅捜査に入った時。
とっさにジョジョの姉インゲの身分証明書を渡し、誕生日を聞かれたエルサ。
答えた誕生日は「5月1日」でしたが、本当は「5月7日」でした。
もちろん、ここでキャプテンKだけは、この女性がインゲでないことに気づきますが、ゲシュタポにバレないように合っているふりをしてくれました。
もしこの時、インゲではないことがバレれば、エルサだけでなくジョジョやロージーも処刑されたはずです。
キャプテンKのおかげでジョジョたちの命は救われました。
しかも!この時のキャプテンKの登場シーン覚えてます?チャリンコで来てるんです笑
おそらくゲシュタポが家宅捜査することを知って、慌てて飛び出してきたんじゃないでしょうか。
必至でチャリこいでるの想像したら可愛いですよねww惚れてしまいます・・・。
2度目はラストシーンでのこと。
敵の軍(おそらくロシア軍)の捕虜となったキャプテンKは、ジョジョだけは逃げることができるように「ユダヤ人が!」といい、ジョジョを逃がします。
その後響く銃声。描写はされていませんが、これが彼の最後となったんでしょう。
自分が殺されるであろう状況で、ジョジョを助けるために行動したキャプテンKは、かっこよすぎました。
お涙頂戴ってわかっていても、自分の身をていして人を助けるシーンって感動してしまうんですよね。
ちなみに最後のキャプテンKのセリフ
Now go home and look after that sister of yours
意味は「お前の言う”お姉さん”のところへ戻って助けてやれ!」的なニュアンス。
「Your sister」でなく「that sister of yours」と言っているのは、エルサがジョジョの本当の姉じゃないことをわかっているからこそのセリフなんです。
最後まで泣かせやがるよ、、キャプテンK。
キャプテンKはファシズムに疑問を抱いていた
キャプテンKはナチスの軍人。
なのに、なんでレジスタンス活動をしていたロージーと親しげだったり、ユダヤ人であるエルサを見逃したりしたんでしょうか。
作中でも、「ユダヤ人を見つけたら、協力者やその周辺の人物も殺される」と言ってたのに・・。
理由は
彼がファシズムに疑問を抱いていたから。
もともとは軍人として、活躍していたキャプテンKですが、ユダヤ人の迫害や軍国主義的体制に疑問を持っていたんです。
ヒトラー・ユーゲントでは、「ドイツは負ける」と発言していましたが、すでにドイツに対する愛国心や信頼が薄れていたんでしょう。
なので、ジョジョのケガが原因で事務職に追いやられたときも、ジョジョを責めたり落ち込んだりしていなかったんですね。
ちなみに、タイカ・ワイティティ監督はこの映画について、こう発言しています。
ドイツの兵士や人々の中にもファシズムに賛同していない人はたくさんいた、ということを、多くの人々は理解していないと僕は思う。この戦争以前に、彼らには普通の暮らしがあったということを知ることは大切だと思うんだ。多くの人々が間違った判断を下し、そこから抜け出せなかった。それに気づいたのは、戦争が終わる時だった。
引用)シネマトゥデイ
これを読んだとき、雷が落ちたような気持でした。
僕はまさしく、監督の言う「理解していない人」だったんです。
ナチスと言えばユダヤ人の迫害や、ファシズムにより、国民全体が洗脳されているというイメージでした。
しかし、もちろん軍の中にもそういった考えに賛同していない人はいて、キャプテンKはまさにそうした監督の思いが具現化したキャラクターなんです。
そりゃカッコイイわけだわ。
しかしファシズムに賛同していないとはいえ、ナチスに身を置いていた限りはキャプテンKが多くのユダヤ人を殺害し、多くの子供たち(ヒトラー・ユーゲント)を教育して戦地に送り込んだことは紛れもない事実。
そうした後ろめたさとの葛藤も、キャプテンKを複雑で魅力的なキャラクターにしていますね。
キャプテンKはゲイだった
彼には、ファシズムに疑問を持っている以外にも、もう一つの隠れたテーマがあります。
それは、ゲイであったこと。
これを示すシーンはあまり多くないんですが、以下の2か所で示唆されています。
- 部下のフィンケルと見つめ合っているシーン
- 最後の戦いでの服のデザイン
1つ目は、部下のフィンケルと見つめ合うシーンですが、一瞬でしたね。僕も観ていて、「アレ?ゲイの設定なのかな?」とは思いましたが、それ以降は特に描写を見つけられませんでした。
今でこそLGBTQに関しては世界中で理解が進み、積極的に公言する人も増えてきていますが、当時はゲイであることは普通ではなかったんです。
それどころか、ナチスは同姓愛者をユダヤ人同様に迫害し、強制収容していたことから、ドイツの軍人であるキャプテンKとフィンケルはゲイであることをひた隠しにしています。
2つ目は、最後の戦いでキャプテンKとフィンケルが来ているド派手な衣装。
この衣装にはピンクの三角形が示されていて、これは同姓愛者を表すマークなんです。よく見るとメイクもしていますね。
この当時は、禁止されていた同性愛をひたすら押し殺してきたキャプテンKとフィンケル。
しかし、最後の戦いになることを察した2人は、抑圧されていた”自分らしさ”を開放し、自分に誇りをもって戦うことを選びます。
初めて見ると少し異様だったキャプテンKの服装ですが、こうした背景を知ると涙なしでは観られない最高のシーンでした。
この「ジョジョ・ラビット」という映画は、ユダヤ人の迫害だけでなく、同性愛者の迫害などナチスが行ったことを徹底的に批判するメッセージが込められています。
知れば知るほど面白くなる、何度も観たくなる映画ですね。
「ジョジョ・ラビット」キャプテンKの俳優は?
ジョジョ・ラビット全編通して、脇役ながらもジョジョを支える大人として活躍したキャプテンK。
カッコよすぎる彼に惚れ込んだ方のために
- 俳優は誰?
- 他の出演作は?
をまとめました。
キャプテンK役は「サム・ロックウェル」
基本情報
- 生年月日:1968年11月5日
- 出身:アメリカ、カルフォルニア州
- 職業:俳優、声優
10歳の時から舞台に出演するなど、キャリアはかなり長いんです。
出演する映画がイケイケの役が多いので、かなり若いイメージでしたけど、もう50歳超えてるんですね。
ハリウッド俳優って年齢おかしい人多くない?渡部篤郎と同じ年とは思えない・・。
サム・ロックウェルが出演する映画は?
サム・ロックウェルの出演映画
- グリーンマイル (1999)
- コンフェッション (2002)
- マッチスティックメン (2003)
- 銀河ヒッチハイク・ガイド (2005)
- 月に囚われた男 (2009)
- スリー・ビルボード (2017)
- バイス (2018)
「グリーンマイル」では狂暴な殺人犯を演じ、「コンフェッション」では初主演を飾っています。
「マッチスティックメン」は2003年の映画で、ニコラス・ケイジとタッグを組んでいる詐欺師として登場します。
僕が初めてしっかりサム・ロックウェルを認識した作品でした。
この映画は、詐欺師が騙しだまされるいわゆる”コンゲーム”。
最近だと日本では、「コンフィデンスマンJP」が有名ですね。
関連記事 【マッチスティック・メン】ネタバレ徹底解説!結局、誰が騙してたの?
「月に囚われた男」では、ほぼ全編サム・ロックウェルの一人芝居という異例のストーリーを見事演じました。演技力が凄いんですよね。
この映画観て、サム・ロックウェルのことが好きになった人は、ぜひこの映画を観て欲しい!
関連記事 【月に囚われた男】ネタバレ感想!韓国語が使われていた理由も解説
「スリー・ビルボード」では、アカデミー賞助演男優賞を受賞しています。
この映画では、悪徳警官を演じるサム・ロックウェルがみられます。
歳をとってきて渋みを兼ね備えつつも、軽薄で嫌なヤツを演じさせたら右に出るものはいないですね(褒めてる)
関連記事 【スリー・ビルボードを徹底解説】犯人や元ネタを考察【実話あり】
サム・ロックウェルは、名作への出演や評価の高い主演映画など、かなり実力のあるベテラン俳優。
名前は知らなくても、どっかでみたことある人もいるんじゃないでしょうか。
ジョジョ・ラビットでも、脇役であるキャプテンKながら圧倒的な存在感をはなっていたので、僕のようにファンが増えること間違いないでしょう。
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「ジョジョ・ラビット」はキャプテンKがかっこよすぎる映画だった!
ジョジョ・ラビットの名脇役であるキャプテンKの魅力について解説してきました。
- キャプテンKはジョジョの命を2回救った
- 理由はファシズムに疑問を持っていたから
- 同性愛者でもあった
- 俳優はサム・ロックウェル
ジョジョやヨーキーなど魅力的なキャラクターが多い「ジョジョ・ラビット」ですが、何といってもキャプテンKのかっこよさが光る映画でしたね。
ほんと格好良かった!ありがとう、キャプテンK!ありがとう、サム・ロックウェル!!
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