こんにちは、ペペ(@pepe2blog )です。
内気な少年が友人と出会い、成長していく青春映画
「ウォールフラワー」
家族や友人との関係、学校での立ち位置、初めての恋、自分の夢、そして誰にも言えない秘密・・10代の言い表せないムズムズした感情が表現された素晴らしい映画です。
そんな「ウォールフラワー」には、原作があります。
この記事は、映画「ウォールフラワー」を観て
と思っている人のための記事です。
この記事の内容
- 「ウォールフラワー」の原作
- 原作を読むべき3つの理由
- 映画と原作との違い
- 原作者の他の作品は?
この記事は「ウォールフラワー」を鑑賞した方を対象に書いているため、映画のネタバレも含まれています。
まだ観ていない人は、「ウォールフラワー」無料で鑑賞するたった1つの方法で観てから読むことをおすすめします。
「ウォールフラワー」の原作小説
タイトル | the peaks of being a wallflower / ウォールフラワー |
---|---|
原作者 | スティーブン・チョボスキー |
ページ数 | 333ページ(集英社版) |
販売部数 | 200万部以上 |
初版 | 1999年2月1日(英語版) 2001年4月27日(日本版/角川書店) 2013年11月20日(日本版/集英社文庫) |
定価 | 720円(税抜)(集英社版) |
原作者はスティーブン・チョボスキー。
1970年にペンシルバニア州ピッツバーグに生まれ、フィルムメーカーとして活躍していました。
1999年に「ウォールフラワー」を執筆し、全世界200万部以上売れたベストセラー作品になりました。
家族・友人・スクールカースト・恋愛・セックス・ドラッグ・同性愛など、高校生のリアルな(ちょっとハードな)悩みが描かれており、10代を中心に圧倒的人気を集めた小説なんです。
ストーリーは、主人公のチャーリーが「トモダチ」に向けて書く手紙として進行していきます。
「やあ」から始まり、「それじゃあまた。チャーリー」で終わる数ページごとの手紙で構成されているので、すこしずつ読み進めやすく、読みやすいと思います。
英語独特の言い回しや、口語口調を和訳しているので、最初は少し違和感があるかもしれませんが、数ページ読めば慣れます。
僕がも持っているのは、映画の公開後である2013年に集英社から発売された文庫版。
映画公開後なので、表紙は映画版になっています。
発売されているのは文庫版のみで、横から見るとこんな感じ。
ページ数は333ページで文字サイズも普通なので、かなり読みやすい文量ですね。
値段は定価720円。
文庫本としては普通の値段ですが、少し古い本なのでAmazonから中古購入すると安く買えるかもしれません。
ちなみに僕は中古で送料込み400円くらいで買いました。中古といっても状態はほぼ新品なので気にならない方はぜひ。
現在の値段はこちら
もちろん新品でも売っているので、映画を観て原作が気になった方にはぜひ読んで欲しい小説です。
「ウォールフラワー」の原作小説を読むべき3つの理由
「ウォールフラワー」の原作小説は、映画を観て感動した人には絶対に読んで欲しい作品です。
その理由は3つ!
- 映画との違いを楽しめる
- 登場人物の気持ちをさらに理解できる
- 原作者と映画監督が同じ人
映画にはない、原作「ウォールフラワー」の魅力を紹介していきます。
本の内容のネタバレはほとんどしていないので、未読の方も安心してください。
①:映画との違いを楽しめる
ストーリーに関しては、時系列や会話の内容などに違いはありますが、大筋は同じです。
しかし、2時間の映画では描き切れなかった多くのシーンが原作小説にあります。
ネタバレを避けるため詳細は避けますが、
- 両親、兄さん、姉さんなど家族とのストーリーが多い
- 国語のビル先生とのシーンが多い
- 自殺したマイケルの話が出てくる
映画では、パトリック・サムとのシーンが多く、家族やビルとのストーリーがあまり多くありません。
しかし原作小説で教訓を得られるのはむしろ、家族やビルとのストーリーなんです。
②:登場人物の気持ちが理解できる
原作を読む1番のメリットは「登場人物の気持ちを、より理解できること」でしょう。
映画「ウォールフラワー」では、チャーリーが悩みながらも成長する話が軸になっていて、主演のローガン・ラーマンによって見事に演じられていました。
しかし!
原作のチャーリーはもっといろいろ考えているんですよ!
対人関係が苦手なチャーリーですが、その心の内では様々なことを考えています。
そしてそれを、自分が経験したり本から得てきた15年間の知識を使って、必至で言語化しようとするんです。
だれもが10代のときに考えたであろう家族・恋愛・学校・友人に対する疑問や悩みを、ひたすら回り道をしながら必死に考え続けるチャーリーの思考こそが、この原作小説の醍醐味なんです。
③:原作者と映画監督が同じ人
「ウォールフラワー」の原作者は、映画監督と同じスティーブン・チョボスキー。
1999年に発売された原作小説が10代を中心に大人気になり、学校での授業の教材に使われたり、指定図書に選ばれてきました。
映画化の話も出ていましたが、予算がつかずになかなか実現しなかったんです、
しかし当時「ハリー・ポッター」が完結し人気絶頂であったエマ・ワトソンの働きかけによって、映画化が実現しました。
スティーブン・チョボスキーはインタビューで、「自分の映画にエマ・ワトソンが出ているなんて信じられなかった」と答えています。
スティーブン・チョボスキーが原作の作品を、自信で映画用に脚本を書き、監督として映画を製作しているので、原作を読むとありがちな「映画と全然違う」ということが全くありません。
むしろ、映画「ウォールフラワー」ではスティーブン・チョボスキーが描き切れなかった部分まで知ることができるんです。
おまけ:ファンとして優越感にひたれる
ちょっといやらしいですが、地味にうれしいメリットがこれ。
原作読んでいるから偉いとかではないですが、ぶっちゃけ優越感にはひたれます。
「ハリー・ポッター」を好きって言ってる人が、原作を全く読んだことないって言ってたら「アレ?」って感じますよね。
原作「ウォールフラワー」は、日本ではあまり有名ではないため、原作を読んだことが無い人はかなり多いです。
なので原作を読んでるだけで、ファンとしてちょっと優越感を感じられちゃいますよ!
せっかく原作があると知ったんですから、読んでファンとして一歩先に進んじゃいましょう。
「ウォールフラワー」の原作小説/映画の違い(ネタバレあり)
ここからは「ウォールフラワー」の原作小説と映画の違いについて解説していきます。
一部、原作の内容のネタバレもあるので、まったくネタバレなしで読みたい方はご遠慮ください。
とはいえ、原作小説と映画は内容的にはかなり近いので、映画では語りきれなかった原作小説の魅力紹介ですね。
姉さんとのエピソードが多い
映画ではアクセント的に登場していたチャーリーの「姉さん」ですが、小説では登場回数が多く、重要な役割を持っています。
10代の男子と家族の距離感って、難しいですよね。
チャーリーの家は、父さんや姉さんとセックスの話もOKな家なので、その辺の話はかなりフランクです。
しかし、原作では姉さんが彼氏との間にできた子供をチャーリーと一緒に堕胎させに病院に行くなど、かなり重めなシーンもあり、姉さんががっつり主要キャラクターとして登場します。
口が悪いけど、肝心な時には支え合える姉弟の関係は、映画では描かれなかった素敵なエピソードです。
チャーリーとビルの関係性
映画では国語(英語)の先生として登場するビル。
「ウォールフラワー」の中でも名言が多いキャラクターですが、原作ではさらに重要なキャラクターです。
ビルはチャーリーに本を渡し、その感想としてエッセーを書くように言います。
映画でも登場した「アラバマ物語」をはじめ、10冊以上の本を読み、エッセーを通じてビルから才能を認められていくようになっていきます。
最終的には、ビルの彼女と3人で一緒に食事をしたりと、かなり仲良しになるんですよ。
10代に欠かせない、素敵な先生との出会いが描かれているので、注目して読んでみてください。
登場する音楽
映画「ウォールフラワー」では、トンネルを車で走るシーンでデヴィッド・ボウイの「Heroes」が流れるのが印象的でした。
原作小説では「Heroes」こそ流れませんが、多くの名曲が紹介されています。
特に、P92ページにチャーリーがパトリックのために作ったカセット「ワン・ウィンター(ある冬)」のセットリストが載っているんです。
これを聴きながら原作小説を読むと、「ウォールフラワー」の世界にどっぷり入り込めます。
こちらで簡単登録すれば聞くことができるので試してみてください。
「ウォールフラワー」原作者の他の作品
スティーブン・チョボスキーの小説は2020年時点で2冊。
- the perks of being wallflower (ウォールフラワー)/1999年
- Imaginary Friend / 2019年
「Imaginary Friend」は、日本語版は出版されていないようです。
読んでみたいので、英語版を読もうか悩んでいます・・。
スティーブン・チョボスキーの監督映画はこちら。
- ウォールフラワー/ 2012年
- ワンダー 君は太陽/ 2017年
他にもエマ・ワトソン主演の「美女と野獣」では脚本を書いています。
「ワンダー 君は太陽」は、僕の大好きな作品で、当ブログでも「ワンダー 君は太陽」に関しての記事をたくさん書いています。
病気で外見が”普通”じゃない少年オギーが、周囲の目やいじめに悩みながらも、友人や家族の支えで成長してく物語です。
観たことが無い方は、「ワンダー 君は太陽」を無料鑑賞する方法で観ることができます。
「ウォールフラワー」原作のレビュー
という方のために、実際に読んだ人の意見を集めました。
- ほぼ映画と同じ筋書き
- 原作の方が詳細がわかる
- とても感動した
という評価が多いです。
ウォールフラワー再鑑賞しました!
最初観たときは原作を読んでなかったんで、イマイチ理解出来なかったんですけど、原作を読んだ今は理解出来た!
原作って大事だなぁって思った。
でも原作を2時間映画にまとめるのって難しいなって感じた。
特にこういうヒューマン系は。
カットも結構多かったし…… pic.twitter.com/qh5ZUkrTgK— ぺっかー (@pecker6556) May 12, 2020
ウォールフラワーの原作を昨日読み終えたけど、とってもとってもよかった。主人公が本当に好きすぎて。若い人ならどこか共感できるとこあるんじゃないかなぁ。90sだから家電とかカセットテープとかときめき要素も沢山。素敵なキャラクターばかりだし。自分の人生に否定的になった時に繰り返し読みたい
— 時はゆめなり☝ (@i_am_yumenari) May 24, 2019
ウォールフラワー原作、映画よりも強めに濃いめにチャーリー主観だから一気に読むと疲れる………!!ほんとうに疲れる………!!けどそれだけ共感しているし、薬から酒やらは除いて!痛いくらいに分かるという感じがする…………!!
— m i s a (@deja_vu1031) April 11, 2019
「ウォールフラワー」の原作小説はファンなら必読!
「ウォールフラワー」の原作本は、映画とほぼ同じストーリーながら、映画だけじゃ語りつくせなかった一人一人の心理描写を細かく知ることができる裏話できな楽しみ方もできます。
映画を観ていて感じた違和感や、知りたかった背景など、「ウォールフラワー」を観て感動した人には必読の1冊です。
原作を読んでからまた映画を見直すと、新たな発見があるかもしれません。
今回は以上です。