以降は、本作に関する重大なネタバレを含みます。未鑑賞の方は十分ご承知おきください。
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「ハッピー・デス・デイ」の基本情報
日本公開日 |
2019年6月28日 |
原題 |
Happy Death Day |
上映時間 |
96分 |
日本配給 |
東宝東和 |
受賞歴 |
Rotten Tomato
Tomatometer: 71%
Audience Score: 66% |
アメリカでは2017年に公開され、公開初週に2603万ドルを稼ぎ、週末興行収入ランキングでは初登場1位を獲得しました。
オーディエンスの評価が高いのももちろん、批評家からの評価が高いのも特徴です。
この映画の特徴は「めっちゃ怖いのに、笑える」
主人公がビッチでファニーなクレイジーガールなので、怖いけど楽しく観れちゃうんです。
「ハッピー・デス・デイ」あらすじ
引用)You Tube ユニバーサル・ピクチャーズ公式チャンネル「ハッピー・デス・デイ」 より
毎晩飲んだくれながら、さまざまな男性と関係を持つ大学生のツリー(ジェシカ・ロース)は、誕生日を迎えた朝にカーター(イズラエル・ブルサード)のベッドで目を覚ますが、1日の出来事をすでに経験したような違和感を抱く。そして1日が終わるとき、マスクをかぶった何者かに殺されてしまう。しかし目を覚ますと、ツリーは再びカーターの部屋で誕生日の朝を迎えていた。
引用)yahoo映画「ハッピー・デス・デイ」より
「ハッピー・デス・デイ」制作陣・キャスト
「ハッピー・デス・デイ」の制作陣や、キャストについて紹介していきます。
監督 クリストファー・ランドン
「パラノーマルアクティビティ」シリーズの脚本を務めるホラー映画監督。
ホラー映画には定評があり、「ハッピー・デス・デイ」ではコメディ要素を混ぜた新たなホラー映画に挑戦しています。
登場人物(キャスト)
続いて登場人物の紹介です。
ツリー(テレサ・ゲルブマン)(ジェシカ・ローテ)
開始早々、男の部屋で目覚めるビッチな大学生。
友達の好きな男と、友達の前でキスをしたり、ルームメイトが作ったバースデイケーキを目の前でゴミ箱へ捨てるなど、はっきり言って・・クズです。
けど、だんだんこのダメっぷりが癖になってきちゃうんですよね。
演じるジェシカ・ローテは、大作への出演はほとんどなし。
「ラ・ラ・ランド (2016)」では主人公ミアのルームメイトとして出演しています。
ラ・ラ・ランドの時は全く感じませんでしたが、かなりきれいな女優さんです。
今回の「ハッピー・デス・デイ」シリーズで演技の幅も広く、魅力的なキャラクターも引き出されたので、今後の活躍期待です。
リンク
カーター・デイヴィス (イズラエル・ブルサード)
https://eiga.com/person/275869/
昨日はじめてあったツリーの「タイムループしている」というとんでも話を速攻信じるピュアボーイ。
酔って持ち帰ったツリーに手を出さなかったり、SFじみた話をすぐに信じたり、部屋中に映画のポスターだらけだったりと、実はかなりオタク気質なんです。
映画のラストでは結ばれそうな雰囲気ですが、ビッチとオタクでうまくやっていけるんでしょうか・・。
ロリ・シュペングラー (ルビー・モディーン)
看護師としても勤務している、ツリーのルームメイト。
犯人。
ダニエル・ボーズマン (レイチェル・マシューズ)
本作の意識高い系バカ枠。
アメリカの大学の話ってこういうタイプが必ず出てくるけど、日本でいうコネ自慢する意識高い系大学生(映画「何者 (2016)」みたいな)的な感じなんだろうな。
こいつが出ているときだけ、「ピッチパーフェクト (2012)」感が出ちゃう。
グレゴリー・バトラー (チャールズ・エイトキン)
大学生であるツリーとゴリゴリ不倫しているクズ。
改心したツリーが別れを告げると「単位あげないぞ!」って言いだすクズ。
「ハッピー・デス・デイ」 犯人は?ネタバレ感想
それではネタバレありで疑問点・ポイントを解説・考察しつつ感想を書いていきます。
感想:ホラー×コメディで結局怖い、いいバランス
(C)Universal Pictures
結論から言うと、「かなり面白かった」です。
ゴリゴリのホラーと見せかけて、主人公のツリーの明るさとクレイジーさによって、だんだんコメディー感が出てきます。
特に、容疑者リストを作って死にまくるシーンは、アップテンポでどこかかっこよさすら感じます。
キリスト教系の大学で、裸で歩いたり、首つり自殺をするというかなり冒険的な描写もあるのも、この映画の強気な姿勢が観られてよかったです。
しかしそれだけでは終わらず、再度ホラーテイストの緊張感のあるシーンが戻り、最後の最後までホラー映画として楽しめます。
この映画がヒットした要因となる特徴は
- タイムループ×ホラーの融合
- ヒロインがビッチで性悪女
の2点です。
タイムループがホラーの「フリ」になる
(C)Universal Pictures
タイムループというテーマ自体は割と使われている手法で
- オール・ユー・ニード・イズ・キル (2014)
- ミッション:8:ミニッツ (2011)
- デジャブ (2006)
など様々な映画がありますが、どれもアクションやサスペンスばかり。
タイムループとホラーの掛け合わせって、ありそうでなかったんです。
それを実行したのが「ハッピー・デス・デイ」
このタイムループによって、ホラー映画に必要な「フリ」が出来上がっています。
前回は何もなかった場所に、今回は犯人が現れたり、逆もまたしかり。
同じ時間を繰り返すからこそ、怖さが何倍にも増すんです。
なんで今までタイムループ×ホラーが少なかったかわからないくらい相性抜群ですよね。これからに多様なホラー映画が出てくるかも。
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ヒロインがビッチで性悪は新しい
(C)Universal Pictures
多くのホラー映画(というか映画)のヒロインは「優しく、かよわい女性」であることが多い中、本作のヒロイン・ツリーの特徴は
最悪の性格です笑
正直最初は、あまりにやばい奴過ぎてちょっと嫌いになるレベルですね。
しかし、何度も死ぬことによって、
- 自分を守ってくれたカーターを死なせたくない
- 自分に優しくしてくれたルームメイト・ロリに感謝を伝えたい
- 距離を置いていた父親と向き合いたい
といった心境の変化が生じていきます。
誠実・清純・慈愛のヒロインでも、ホラー映画の極限状態ではただの人。どうしても嫌な部分が見えてがっかりすることってありますよね。
その点、ツリーは最初の好感度が低すぎるので、「ダメで当り前。良いことしたら好感度アップ」という無敵状態のヒロインなんです。
ヤンキーが良いことすると好感度上がる理論ですよね。
そんなツリーのキャラクターがあってこその「ハッピー・デス・デイ」のヒットがあったと言えるでしょう。
ちなみに、タイムループで自分を見つめなおすというストーリーは「恋はデジャ・ブ (1993)」から着想を得ているとのこと。
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犯人の動機がしょぼくない?
(C)Universal Pictures
十数回に及ぶ死亡⇒復活のループの末、なんとか病院にいた凶悪犯トゥームズを殺し、危機は去ったと思われました。
けどぶっちゃけ、この段階で
- ツリーが寮の周りで殺された理由が説明できない
- ツリーをつけ狙う理由がない
なので全く納得がいかなかったですよね。
しかし、目を覚ますとなんと18日の月曜日。やっぱり真犯人は別にいたんです。
不安を感じながら部屋に戻り、ロリとあったときにツリーは気づきます。
「こいつのカップケーキ食ったから死んだんじゃね?」
詰め寄ると本性をあらわにするロリ。
そして・・彼女の口から出てきた衝撃の動機とは・・・
狙っていたグレゴリー教授をツリーがたぶらかしたから
正直、ここに引っかかりました。動機が弱すぎません?
殺したいと思うのは百歩譲って理解するとしても
- トンネルにオルゴールおいてビビらした挙句、ナイフで串刺し
- パーティーの最中に殺害。一緒にいた男も殺害。
- 鍵して窓にも板打ち付けたのに、バスルームにずっと潜んで殺害
- 病院の凶悪犯を解き放って殺害
マジでサイコキラーすぎますね、ロリ。
まあ、深いことを考えない、ってのがこの映画では大事な部分だと思うので、動機については隅にでも置いておいて、純粋にどんでん返しを楽しんだ方がいいです。
なんでタイムループしているかも全く触れずに終わりますからね・・。
ちなみに「2」では、タイムループの理由に迫ります。
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エンディングの変更
(C)Universal Pictures
ロリの凶行を阻止し、何とか死のループから抜け出すことができたツリー。
最後は、カーターと結ばれるハッピーエンドで終わりましたが、実は
もう一つのエンディングがあったんです。
試写会の段階でのエンディングは以下の通り
- ループを抜け出したツリーは、入院をすることに。
- しかしその病室で、看護師に変装して侵入してきたステファニー・バトラー(グレゴリー教授の奥さん)に殺害されてしまう。
- 彼女は、夫と浮気していたツリーのことを許せなかったため殺害に及んだ。
というバッドエンドでした。
しかし、試写会であまりにも評判が悪かったため、ハッピーエンドに変更されたんです。
ホラー映画的な後味の悪さ的にはそれでもいいかもって感じですが、続編も作れないし、救いもないので、変更されてよかったかもしれませんね。
「ハッピー・デス・デイ」まとめ
(C)Universal Pictures
怖さあり、笑いあり、可愛いヒロインありで軽く観られるホラー映画「ハッピー・デス・デイ」。
ちなみに、最終的な犯行方法であり「カップケーキ」ですが、
なんとポスターに描かれています。
これに気づいているとロリが怪しいと気づくこともできますね(僕は全く気づきませんでした。)