こんにちは、ペペ(@pepe2blog )です。
全米でベストセラーとなった小説を、著者自身が映画化したことで話題になった
”ウォールフラワー”
高校のカースト最下層の高校1年生チャーリーが、友人と出会い、成長していく姿を描いた青春ストーリーです。
主役がローガン・ラーマン、エマ・ワトソン、エズラ・ミラーと豪華だし、ストーリーも感動的で大好きな映画なんですが・・
この映画にはいくつかわかりづらいポイントがあるんです。
一番気になるであろう点が、
ヘレンおばさんが何をしたのか
「ウォールフラワー」においてとっても大事なのが、チャーリーの精神面の描写。
物語の中心になる部分なのに、ちょっとわかりづらいんですよね。
映画をみて「よくわからなかったな」という点がある人は、この記事を読んでスッキリしちゃいましょう!
この記事では「ウォールフラワー」のネタバレも一部あるので、もしも観ていない方は「ウォールフラワー」を無料で観るたった1つの方法で観てから読んでくださいね。
『ウォールフラワー』基本情報
日本公開日 | 2013年11月22日 |
原題 | The Perks of Being a Wallflower |
上映時間 | 102分 |
原作 | “The Perks of Being a Wallflower” スティーブン・チョボスキー著 |
評価 | Rotten Tomatoes Tomatometer: 86% Audience Score: 89% Filmarks Score:☆3.8 |
あらすじ
1991年、シャイで物静かな高校生チャーリー(ローガン・ラーマン)は、クラスメートたちに“壁の花”とあだ名を付けられ甘く見られていた。だが、彼の平凡な日常は、パトリック(エズラ・ミラー)とサム(エマ・ワトソン)兄妹との出会いによってすっかり様変わりする。チャーリーは初めて知る友情の素晴らしさや、初恋の胸のときめきに有頂天になっていたが……。
引用)シネマトゥデイ
『ウォールフラワー』ヘレンおばさんに関するチャーリーの2つのトラウマ
「ウォールフラワー」には全編を通して、チャーリーの病気や幻覚についての話がちょこちょこ登場します。
どうやら、その原因はチャーリーが「僕の1番好きな好きな人」と言っていたヘレンおばさんにありそうですが、最後まではっきりとした解説がないのでモヤモヤしますよね。
この映画ではチャーリーは2つの大きなトラウマを抱えています。
- ヘレンおばさんが交通事故で死んだ
- ヘレンおばさんから性的虐待を受けていた
1つ目は映画中盤で、2つ目は映画のラストで発覚しました。
ヘレンおばさんは交通事故で死んだ
「僕が殺した」
ラストシーンでチャーリーが姉への電話でこう発言していますが、もちろん本当にチャーリーが殺したわけではありません。
ヘレンおばさんがチャーリーへのクリスマスプレゼントを買いに出かけたときに、交通事故にあって死亡したことから、責任を感じてこういっていたんですね。
ヘレンおばさんから性的虐待を受けていた
もう一つの大きなトラウマが、ヘレンおばさんからの性的虐待です。
このことはチャーリーの記憶からは消えていましたが、サムと良い雰囲気になったときに、サムにふとももを触られた感触で記憶が蘇ります。
忘れていた理由は、交通事故でヘレンおばさんを失ったショックもあるでしょうが、それよりも性的虐待を受けていたことに対するショックによるものでしょう。
映画内では、明確にこの事実には触れていません。
しかし、性的虐待をほのめかすシーンがいくつもありました。
- サムに触れられたことで記憶が戻った
- ヘレンおばさんの「2人だけの秘密よ」という発言
- その事実を知った時、チャーリーの両親がショックを受けた
ヘレンおばさんが性的虐待をした理由に関しては、ヘレンおばさんが男性から暴力を受けた経験があることが関連しています。
成人男性に対する不信感や恐怖から、自分を慕ってくれる子供のチャーリーに手を出したのでしょう。
『ウォールフラワー』ヘレンおばさんのトラウマがきっかけでチャーリーは病気に
へレンおばさんによる性的虐待と、交通事故による死をきっかけに、チャーリーは精神的な病気を患います。
病名に関しては名言されていませんが、「誰とも話さなかった」ことや「幻覚が見える」ことから重度のうつ病に近い症状だったんじゃないでしょうか。
そして、この病気はことあるごとに再発しています。
中学最終年の5月、チャーリーの親友が自殺をしたことでこのトラウマが再発。
チャーリーはこの時おばさんの事故が、自分せいであるという記憶は忘れています。
しかし、親友が自分に相談なしで死を選んだことは、チャーリーのトラウマを呼び起こすのに十分でした。
結果として病気は再発し、高校入学までの夏休み(2~3か月)を「誰とも話さずに」過ごすことになりました。
そして再度病気が現れたのは、メアリー・エリザベスという彼女がいながら「この部屋の中で一番可愛い人」にサムを選び、仲間との友情に亀裂が入った時。
再びひとりぼっちになったチャーリーは、その精神的不安から病気が再発します。
ちなみにこのチャーリーの病気の状況は、この映画におけるチャーリーの精神の健康状態をわかりやすく示すパラメータのようになってるんです。
友達ができて超楽しいときは病気は出ないし、友達とケンカしたら病気が再発するし・・。
『ウォールフラワー』ヘレンおばさんのくだりがわかりづらい理由
「ウォールフラワー」でとても重要な、ヘレンおばさんによるチャーリーのトラウマ。
しかしその表現は直接的でなく、結局どういうことだったの?と感じる人も多いです。
ウォールフラワーっていう映画の伝えたかったことがわからない。
— でぃーきゅー (@dqironbat) April 15, 2015
ウォールフラワーは初見の人はとにかくキャラと音楽を楽しんで観てほしい〜〜
ぶっちゃけ話の細かい部分まで拾うのは全部観終わってからじゃないと難しいと思う…(何せ登場人物のバックグラウンドがみんな深い)あっアントマンのポールラッドも出ます
※穏やかイケメン国語教師だよ!!— コンノ (@con_no_kinoc0) June 3, 2019
ヘレンおばさんが性的虐待をしていたことや、チャーリーのトラウマについてわかりづらいのには2つの理由があります。
- 性的表現を避けるため
- 原作が200万部売れたベストセラーだから誰でも知ってる前提
1つめは、明らかな性的表現を避けるため。
子供への性的表現が過剰であると、その行動自体に焦点が集まってしまい、著者・監督であるスティーブン・チョボスキーが描きたかったこととずれが生じてしまうため。
あえて明確な表現をしていなかったんでしょう。
2つ目は、「ウォールフラワー」が200万部うれた超ベストセラーだから。
もちろん初見の人でも楽しめるように作られていますが、原作のざっくりとした内容を知っている前提で作られていることも事実。
原作では描かれていたことがかなりがっつりカットされているので、そのせいでわかりづらい部分が多いんです。
「ウォールフラワー」の原作小説
『ウォールフラワー』ヘレンおばさんに関するまとめ
「ウォールフラワー」最大の謎、ヘレンおばさんの行動とチャーリーのトラウマについて解説してきました。
理解するのが難しいシーンもありますが、チャーリーのトラウマが「ウォールフラワー」の軸になっているので、理解すると倍楽しめますね!
この映画の原作著者であり、監督でもあるスティーブン・チョボスキーは、実は大ヒット作「ワンダー 君は太陽」の監督でもあります。
家族と障害をテーマにした感動作なので、まだ観ていない人はぜひ。
「ワンダー 君は太陽」を無料で観る方法ならば、1円もかからずにすぐに観ることができます。
今回は以上です。