こんにちは、ペペ(@pepe2blog )です。
3人の子供の里親になった夫婦を描いた
インスタント・ファミリー~本当の家族見つけました~
2018年にアメリカで公開されましたが、日本では劇場公開されなかったので知らない人も多いんじゃないでしょうか。
しかし、Amazonプライムビデオで見放題になったので、人気がどんどん上昇してきています。
結論から言うと
完全な実話ではありません
しかし、実話に基づいた映画であることは間違いありません。
この記事では、そうした事実について解説していきます。
この記事の内容
- 簡単なあらすじ
- 「インスタントファミリー」は実話?
- 「インスタントファミリー」のキャスト
- 「インスタントファミリー」の感想
ここから先は、「インスタントファミリー」のネタバレもあるので、もし観ていない人は読まないでくださいね!
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「インスタントファミリー」は実話?映画の概要
日本公開日 | 日本未公開 米公開:2018年11月16日 |
原題 | Instant Family |
上映時間 | 119分 |
監督 | ショーン・アンダース |
評価 | Rotten Tomato Tomatometer: 82% Audience Score: 82% Filmarks Score:☆4.0 |
「インスタントファミリー 本当の家族見つけました」あらすじ
ある日、ワグナー夫妻(ピートとエリー)は親戚から「君たちは子供を授からないだろう」と言われてしまった。慌てた2人は養子縁組の制度に飛びつき、ソーシャルワーカー(カレンとシャロン)の斡旋で養子候補の子供たちと面会することにした。当初、2人は幼い子供1人を養子にすることを望んでおり、10代の子供を養子にする気は毛頭なかった。ところが、エリーは養子候補の1人(リジー)が放った「大人たちは10代の子供を養子にしようとしないんだ」という言葉に衝撃を受け、リジーとその弟妹(フアンとリタ)を養子に迎えることにした。
引用)wikipedia
観ての通り、海外・国内ともに評価はかなり高いです。
日本では劇場公開されておらず、DVDの販売のみですが、Amazonプライムはじめ動画配信サービスで公開されるようになり認知度が急上昇!
Filmarksでも高い評価を得ています。
「インスタントファミリー」は実話?
「インスタントファミリー」映画の冒頭に
実話に基づいた物語(Based on the true story)
と表示されます。
しかし、
ワグナー夫妻は実在する人物なの?
気になったので調べてみました。
監督が3人の子供を養子にした経験がある
※写真右がショーン・アンダース
この映画の監督であるショーン・アンダースが、3人の子供を養子として迎えた経験が、この映画のベースになっています。
映画では、長女(リジー)-長男(ホアン)-次女(リタ)でしたが、実際は、長男-長女-次男という家族構成です。
映画内では、やはりお母親を忘れられないリジーや、ドジなホアン、言うことを聞かないリタ等、当初夫婦が思い描いていたイメージとはかけ離れた生活が待っていました。
こうしたリアルさや、生活の中でのちょっとした不具合なんかも、実際体験したアンダース監督だからこそ描けたんでしょうね。
ちなみに、アンダース監督の家族写真を始め、養子縁組によって生まれた多くの家族の写真がエンドロールで流れていました。
ワグナー夫妻の苦しみや幸せを観てきた後のあの写真は、心震えましたね。
養子縁組と里親の違いって?
映画を観ているとこの辺の違いがわからずに混乱しますよね。簡単に説明します。
【養子】
育ての親に親権が有る状態。法的に育ての親との親子関係が認められている。
【里親】
生みの親に親権がある状態。法的に育ての親との親子関係は認められない。
「インスタントファミリー」では、「里親」として3人の子供を引き取っています。
3人の子供の親権は生みの親(母親)にあるため、母親が薬物依存から更生して親権を主張すれば、3人の子供は母親のもとに戻ることになります。
ワグナー夫妻はあくまで、3人の子供を育てているだけなんですね。
実母と3人の子供があった時に、「俺たちのことをベビーシッターみたいに・・・」と発言していますが、親権は実母にあるので、実際そのような感覚だったのかもしれません。
その後、映画のラストでは正式に養子縁組が成立し、晴れてワグナー夫妻と3人の子供には親子関係が結ばれました。
養子縁組した際に、実母の親権が残るかどうかは事例によるようです。今回は連絡がつかなくなったということなので、法的には親権は残っているかもしれません。
養子はアメリカでは一般的
日本ではなじみがない里親制度。
正直映画を観ていても、どこか遠くの話として感じてしまったのではないでしょうか。
それもそのはず。
日本財団の調査によると潜在的な里親候補者は100万世帯いるのに、実際に里親家庭で生活する子どもは約6,500人。
日本の養子縁組や里親の普及はなかなか進んでいないため、あまりなじみがない人が多いでしょう。
しかし、アメリカでは年間12万件の養子縁組が行われ、要保護自動の77%が里親や養子縁組で新たな家庭を築いています。(2001年のデータしかありませんでしたが、現在はさらに増えているとのこと)
里親システムの場合は、生みの親と育ての親が連絡を取り合い、サポートしながら育てていくというスタイルも一般的です。
「インスタントファミリー」のように、親が犯罪や薬物で育児を行えない場合や、精神的・経済的理由により困難である場合にも、養護施設に入れるのではなく、子供に家庭を作ることができる制度として広く普及しています。
生みの親と育ての親が協力して子育てをしているケースがあったり、必ずしも生みの親が悪で、育ての親が正義ではないです。
「本当の家族見つけました」という邦題は、そうした背景を理解せず雰囲気でつけた感じを受けるんで、個人的にはあまり好きじゃない邦題です・・。
「インスタントファミリー」は実話?制作とキャスト
「インスタントファミリー 本当の家族見つけました」の監督とキャストを紹介していきます。
監督:ショーン・アンダース
「なんちゃって家族」「パパ vs 新しいパパ」シリーズの脚本、監督を手がけ、家族×コメディには定評があるショーン・アンダース。
自信が3人の養子を迎えた経験から、この映画を製作しました。
ピート・ワグナー (マーク・ウォールバーグ)
勢いは良いけどどこか抜けてるピートを演じたのはマーク・ウォールバーグ。
「テッド」のようなおバカコメディから、「パトリオット・デイ」のようなパニックアクションまで、なんでもこなしますよね。
ショーン・アンダース監督の「パパ vs 新しいパパ」シリーズでは主演を演じています。
エリー・ワグナー (ローズ・バーン)
リジーとの関係に頭を悩ませたエリーを演じたのはローズ・バーン。
「X-MEN」シリーズや、「ピーターラビット」などに出演。顔芸が凄いですよね笑
「ANNIE/アニー」で、アニーと一緒にはしゃいで歌うシーンが最高に可愛いので、観ていない方は是非。
リジー (イザベラ・モナー)
母親との思い出が忘れられず、ワグナー夫妻に素直になれないリジーを演じたのはイザベラ・モナー。
彼女の魅力に気になっている人も多いんじゃないでしょうか。
2001年生まれの女優で、2019年10月に歌手デビューをきっかけにイザベラ・メルセードに改名しています。祖母の性名乗ることにしたようです。
マーク・ウォールバーグとは、「トランス・フォーマー 最後の騎士王」で共演しています。
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ホアン (グスタヴォ・キロース)
ドジで泣き虫の長男ホアンを演じたのは、グスタヴォ・キロース。
リタ (ジュリアナ・ガミッツ)
わがままだけど愛らしい、末っ子リタを演じたのは、ジュリアナ・ガミッツ。
「インスタントファミリー」は実話?ネタバレ感想
「インスタントファミリー 本当の家族見つけました」の感想を書いていきます。
この映画を観始める前は、日本公開もされていないし、副題もダサいし全く期待していませんでした。
観た理由は、主演がマーク・ウォールバーグとローズ・バーンだから。
B級映画にしては豪華なキャストだな、と思いながら観始めたらまさかの大当たり。
夫婦が里親として引き取った3兄弟ですが、最初は心を開いてくれず理想と現実のギャップに悩みながらも奮闘するという王道展開。
しかし1番の魅力は、ワグナー夫婦が自分たちの心の弱さを隠さないことでしょう!
理想とは違ったことに絶望し、もうやめたいとぼやき、実の母親が現れたら嫉妬する。うまくいかないと相手を責めるし、里親としては未成熟。
しかし、里親としての先輩夫婦に諭され、理想的じゃなくてもいいから彼らに愛を注ごうと決意します。
そんなどこにでもいそうな夫婦が、悩みながらも頑張る姿だからこそ、応援したくなってついつい感情移入してしまいました。
もう一つの魅力は、全然うまくいかないリアルさ。
普通、映画って一回心開いたらそれでOKじゃないですか。
けど、長女リジーは違います。エリー心を開いたと思ったらブラシをトイレに捨てるし、改心したと思ったのに用務員の男に裸の写真送るし・・。
最終的には、最後の最後まで実母を選ぶというエンディング。それでも愛を示すことでワグナー夫妻にも心を開いてくれましたが、ご都合主義とはかけ離れた存在でした。
思春期の子供、特に女の子は、日によって気分も変わるし、昨日仲良くしていたと思ったら、今日は反抗的だったり・・。
それが実の親でなければなおのこと、心の葛藤があるんでしょう。
そんな微妙な年ごろの不安定な気持ちを描いたからこそ、王道ながら展開が読めないストーリーで楽しめました。
ショーン・アンダース監督も苦労したんだろうなあ。
「インスタントファミリー」実話に基づいた映画
「インスタントファミリー」は、完全な実話ではありませんが、ショーン・アンダース監督が3人の養子を引き取った経験をもとに制作された物語でした。
コメディでありつつ、社会風刺的な側面もあり、ホームドラマ要素も満載。王道ながら新しい映画。
この映画きっかけで、日本にも里親や養子制度に対する理解が少しでも広がることを願っています。
今回は以上です。