こんにちは、ペペです。
今回は最近話題のフォードvsフェラーリについての解説・感想を書いていきたいと思います。
- 1965年に行われた自動車レース「ル・マン」に基づいた実話(ル・マンについては、記事内で解説しています。)
- フォードvsフェラーリというよりフォードvsフォード
- マット・デイモンとクリスチャン・ベイルがめちゃくちゃカッコイイ!
- レースシーンの臨場感、響くエンジン音、カメラワークが素晴らしい!
そんな本作の評価は・・(☆1~10の10段階評価)
序盤はレースシーンがなくて、割と淡々と進むんですが、後半の勢いがとんでもないです。どんな逆境でも乗り切っていく男たちの雄姿に感動が止まりません。
作品としての評価も非常に高いようです。
全米No.1映画批評サイト「Rotten Tomatoes」で驚異の92%!(公式HPより)
それでは本作の概要・あらすじ・感想を書いていきます。
Contents
フォードvsフェラーリ 基本情報
日本公開日 | 2020年1月10日 |
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原題 | Ford v Ferrari |
上演時間 | 153分 |
配給 | 20世紀フォックス |
制作・キャスト
監督 :ジェームズ・マンゴールド
有名な作品は「LOGAN/ローガン(2017)」でしょうか。一見派手さはないけど、男臭くてアツい雰囲気を本作にも感じます。
X-MEN関係では「ウルヴァリン:SAMURAI(2013)」も監督しています。X-MENシリーズ大好きなんですが、、この作品に関しては特にコメントはありません笑
そして、名作サスペンス「アイデンティティー(2003)」の監督もこの方。まだ観ていない方は、検索とかしないで、まず観てみてください。面白いです!
他にも「ナイト&デイ(2010)」や名作西部劇「3時10分決断のとき(2007)」等、良い作品を多く監督してる方です。
知らなかったのですが、「グレイテストショーマン(2017)」にも少しだけ関わっているとのこと。
キャスト
キャロル・シェルビー :マット・デイモン
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引用)「フォードvsフェラーリ」公式HPより
名作「グッド・ウィル・ハンティング(1997)」をはじめ、「オーシャンズ」シリーズや、「ボーン」シリーズにも出演する人気俳優ですね。
公開時には、火星版:DASH村と話題になった「オデッセイ(2015)」では、一人でひたすら農業を営むマット・デイモンが見られます。
メインキャラクターではないですが、僕の大好きな「インターステラー(2014)」にも出演してますね。
ケン・マイルズ :クリスチャン・ベール
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引用)「フォードvsフェラーリ」公式HPより
本作のもう一人の主人公、マイルズを演じるのは、「バッドマン」3部作のクリスチャン・ベール。
ジェームズ・マンゴールド監督の「3時10分、決断のとき(2007)」にも出演してします。
これまた僕の大好きな「プレステージ(2006)」でもヒュー・ジャックマンとW主演していました。
その他の登場人物
リー・アイコッカ :ジョン・バーンサル
モリー・マイルズ :カトリーナ・バルフ
ヘンリー・フォード2世:トレイシー・レッツ
レオ・ビーブ :ジョシュ・ルーカス
エンツォ・フェラーリ :レオ・ジローネ
フォードvsフェラーリ あらすじ(ネタバレあり)
引用)You Tube 「20世紀フォックス映画公式チャンネル」より
カー・デザイナーであるキャロル・シェルビー(マット・デイモン)に、ある日アメリカ最大の自動車メーカーであるフォード・モーター社から届いた要望。それは、ル・マン(フランスの24時間耐久カーレース)の最強王者・フェラーリ社に勝つこと。
相手は、すでに6連覇を果たし、名実ともに最強の名を欲しいがままにするフェラーリ。しかも、ル・マンまでの期限は90日間。不可能とも思えるこの挑戦に対して、シェルビーが白羽の矢を立てたのは、天才ドライバーのケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)。はじめはあまりの無謀さに難色を示したマイルズだが、妻のモリー(カトリーナ・バルフ)と息子のピーター(ノア・ジュプ)のために、挑戦を決意する。
シェルビーとマイルズは、フェラーリに勝てる最高の車を目指し試行錯誤し、フォードGT40の改良を行う。一方、勝つための車を作りたいという自分の欲求に純粋すぎるマイルズの振る舞いを良く思わない、フォード社副社長レオ・ビーブ(ジョシュ・ルーカス)は、マイルズの出場を妨害しようと画策する。
ビーブの思惑通り、その年のル・マンに欠場となったマイルズ。しかし、マイルズのいないフォード社は惨敗してしまう。シェルビーの、フォード社社長フォード2世(トレイシー・レッツ)への必死の説得により、再度マイルズが復帰。
ル・マン出場への条件である、デイトナ24時間レースで見事優勝を果たしたマイルズは、ついにル・マンに出場する。
そしてル・マン当日。
依然として二人を良く思わない副社長ビーブの妨害にあいながらも、順位を上げていくマイルズ。24時間、昼夜を通して走り、悪天候も重なる過酷なレースの中、念願の打倒・フォードを達成できるのか・・
ネタバレあり感想
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引用)映画「フォードvsフェラーリ」公式HPより
フォードが、覇者・フェラーリに挑む実話
本作は1966年のル・マンを舞台にした実話です。
シェルビーやマイルズはじめ、多くの登場人物が実在しています。
当時、圧倒的な強さを誇っていたイタリアのフェラーリ社に、レーシングカー分野では大きく後れを取っていたフォード社が、多額の予算と人材をつぎ込み、ついに優勝を果たします。
アメリカ社としては初の快挙だったとのこと。
僕はそもそも24時間耐久レースなんてものがあることを知らなかったので、まずレースの過酷さに戸惑いました。
決戦の舞台「ル・マン」について解説
わかります。僕も最初、F1の話かと思ってました笑
最近、F1を舞台にした「RUSH/プライドと友情(2013)」という映画を観ていたので、ごっちゃになっていたんですね。
ル・マンとは、1923年から行われている、フランスの西部自動車クラブ(ACO)が企画する、歴史ある24時間耐久カーレースです。
フォーミュラー1(F1)のモナコグランプリ、アメリカのインディ500と並んで、世界三大レースと言われています。
ル・マンのルールは簡単。「24時間周回コースを走り続け、一番周回数が多かった車が優勝」です。
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引用)「フォードvsフェラーリ」公式HPより
いいえ。数時間に一度交代します。現在のル・マンでは3人交代で行っているようです。
本作では、その辺の説明はありませんでしたが、話の流れから、2人交代で行っていたと思われます。過酷ですね・・。
いいえ。本作の最後でも、フォード社3組が同時ゴールをしたように、複数組出場可能です。
しかし、エントリー枠は決まっており(現在は60)、結果を出さなければ出場できないので、何組も出場しているフェラーリやフォードの実力が伺えます。
ちなみに、実際の1996年のル・マンでは、フォード社からは8組出場したようです。
このように、ル・マンでの優勝は非常に名誉であり、企業としても自社の技術力をアピールする絶好のチャンスなのです。
企業としては絶対に勝ちたい!そんな背景から「フォードvsフェラーリ」が生まれたんです。
「フォードvsフェラーリ」というより「フォードvsフォード」
フォード社は、ル・マンでフェラーリ社に勝ちたい。
それこそがこの映画の軸であり、タイトルの由来でもあるんですが、実際のところ内容のほとんどは「フォードvsフォード」です笑
自社のアピールのために、自分たちの都合のいいドライバーで勝ちたいフォード社役員(社長や副社長)と、自分たちのプライドのために優勝したいシェルビーとマイルズ。
同じフォード陣営でありながら、彼らが裏でバチバチやりあいます笑
あれほど打倒・フェラーリ!をうたっていましたが、ル・マンでもレース中盤で、フェラーリは全組脱落。
最終的には、「フォードチームの誰が1位になるのか」でもめ始めます。
映画を通して、フォードとフォードの内輪もめがメインなんです。
もちろん、大局はフォードvsフェラーリなことに変わりはないし、映画は非常に面白いんですが、タイトルに関しては若干疑問が残りました。
最終決戦の行方は・・
見事フェラーリを下して、ぶっちぎり1位に躍り出たマイルズ。
さあ、いよいよ1位でゴールして大団円!と思った矢先、フォード副社長ビーブが、マイルズに
「ゆっくり走ってくれ。2,3位にいるフォード車と合流して、全員同時にゴールしよう」
と、わけのわからんことを言い始めます。
ビープ曰く「3組同時フォード車がゴールしたら、この上ないアピールになる」ということですが、もちろん建て前です。ビーブ的には、自分の息のかかったドライバーで優勝させたいのです。
自分の欲求に純粋すぎる、とマイルズを批判していた男の発言とは思えません。
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引用)「フォードvsフェラーリ」公式HPより
ビーブのこの提案に、怒り、独走1位でゴールしようとするマイルズですが、一人疾走する中で考えを変え、速度を落とします。そこに合流するフォード車2台。
最後は、3車同時にゴール!!
フェラーリ含めてすべての車を抜き去り、満たされた表情のマイルズ。順位は重要でないと感じたのかもしれません。
そんな感動もつかの間、1位はマイルズではなく、他のフォード車だとアナウンスが流れます。どうやら、スタート地点の位置が最も後ろだったそのフォード車が、1位とみなされるとのこと。
そう、ビーブはこうなることをわかって提案していたのです。
最後でいけ好かないおっさんですね。
この事実に怒り狂うシェルビー。しかし、マイルズは驚きはしたものの、穏やかな表情でコースを去ります。
彼には、優勝以上に得るものがこのレースにあったんだと思います。
男の友情が感動
本作は、打倒フェラーリに燃える男たち、それを阻む社内政治、主人公マイルズを支える家族の存在、圧倒的迫力のレースシーン等、見どころ満載なんですが、何と言っても、
シェルビーとマイルズの友情が素晴らしい。
正直、序盤は会社名、レース名、車名、車の専門用語がどんどん出てきて、車関係に疎い僕は、ちょいと混乱しました。さらに社内政治などで、なかなかレースしません笑
その雰囲気が大きく変わるのが、物語中盤のシェルビーとマイルズの喧嘩シーン。
一度はフォード車の命令で、不本意ながらもマイルズに欠場を言い渡したシェルビー。しかし、フォード惨敗を受けて、再び戻ってくるようにマイルズに伝えに行きます。
復帰を告げたシェルビーに、まんざらでもない表情のマイルズですが、突然シェルビーのに顔面パンチをお見舞い!取っ組み合いの喧嘩になります。
見慣れた光景なのか、あきれた表情でそれを眺めるマイルズの妻・モリー。
くたくたになって横たわり、モリーが持ってきたコーラを二人で飲む「THE・男の友情」ってシーンが最高です。
憧れますが、前回の喧嘩では指折ったらしいです。いかれてますね・・
おまけ:音と映像が素晴らしい
さらに見どころを言うならば、体の芯まで震えるエンジン音と、レースの映像。
運転席、並走、上空、観客席、ありとあらゆるアングルから映し出される圧巻の映像に、レース中は手汗びしゃびしゃでした。
今回は通常版で鑑賞しましたが、次回はIMAXで観てみたいですね。
まとめ
- フォードのアホなお偉いさんに振り回されつつも、打倒フェラーリを果たす男たちに涙
- 信頼関係が垣間見える二人の男の友情が素晴らしい
- レースの臨場感が半端じゃない!心臓振るわすエンジン音と、圧巻のカメラワーク!
レース好きはもちろんのこと、
アクション好き、ドラマ好きも楽しめる映画だと思います。
ここまでお読みいただきましてありがとうございました
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